
写真1:今日は自転車で行く!とエスビョンに電話して、いざ自転車をこぎだしたはいいけど、進めど進めど景色が変わらない。こんなに遠かったっけ?
どこもここも景色は似ているので道を間違えていたらどうしようと少し不安に。
すると、2/22に紹介した中世の教会が見えてきた。よし、この道であっている。
でも、疲れた。なんと45分もかかってしまった。たったの8kmなのに。
エスビョンちに着いたら、同じく着いたばかりのお客さんと玄関の前で鉢合わせた。
クリステルというレトヴィックの人で、エスビョンの紹介ではスウェーデンで一番のギター職人なのだそう。ニッケルハルパも時々作っている(時々といっても、受賞経験あり)。
写真2:クリステルがさっそくギターを弾いてくれた。ギター職人で、ニッケルハルパも作るけど、普段はクラシックギターを学校で教えているそう。かなりの腕前。
すると、エスビョンの子供も負けじとギターをジャカジャカっ!
写真3:ニッケルハルパのヘッドのデザインを考えてくるように言われていた。でも、難しい。
クリステルの作りかけのニッケルハルパを見せてもらった。すごく美しい。半年かけてデザインしたそう。
写真は、エスビョンのニッケルハルパのヘッド。このデザインは10年以上かかったそう。このデザイン、非常に計算されている。まず、先端に向かって斜めにそいでいて徐々に厚みが薄くなっている。中央にあけている飾り穴と本体側の厚みのある部分、どちらも薄くなるよう裏側をかなり削ってある。もちろんその分、軽くなる。
写真4:クリステルとエスビョン、二人から、「今日はスウェーデン職人のトップシークレットの技術を使うから、お願いだから日本に持っていかないで」と言われた。「??!」と思ってみつめていたら、取り出したのは木片がテープでグルグル巻きになった鉛筆。
なぁんだ、冗談だったのね。
本体の表板は少しカーブしている。それに合わせて本体を少し削らないといけない。その削る部分を切り取る作業が職人それぞれにアイデアがあるらしいのだ。
それから「ナイフをこうやって持って、この鉛筆書きのとこまで削って…」とエスビョン。ふぅーん、と見ていた私は次のセリフで青ざめた。
「この鉛筆の線の数ミリ手前まで削ってね。数ミリ残したら後はやったげるから」
え!りんごの皮も向けないのに本体削っていいの?
先週やったペグと違って、間違ったらやり直しがきかない。
でも、言い残してエスビョンは去ってしまった。
残された私をみて、クリステルが「僕が見ててあげるから削ってごらん」と。おそるおそる削ってみた。すると「ナイフがもし引っかかるような感覚があると、ナイフの向きを変えるといい。場所ごとに木が好む向きというのがあるから」とクリステル。
確かに、ナイフがすいすい進む所もあれば、妙に固くなる所もある。向きを変えると、再びすいすい進む。
「ストップ。このくらいでいいと思うよ」と言い、後はクリステルがカンナで削ってくれた。「この先は職人によって方法が違うから、エスビョンに習って」と。ありがとう!
写真5:ランチをご馳走になった後、エスビョンが「クリステルを隣の小屋に案内してくるから、ヘッドのデザインを考えといて」と。鉛筆と紙をどさっと渡された。
(その小屋には、10年物のほぼ丸太の状態の楽器用の高級木が保存してあったり、もっと大きなマシンが設置してあったり。小屋自体がエスビョンの作で、2階は夏までにダンスフロアにするらしい)
それにしても。クリステルでさえ、半年デザインに費やしたというのに。
私はこの1週間では当然、何にも思いつかなかった。
目の前の椅子の背にある模様がいい感じだったのでそれを取り入れて書いてみる。うーん。なんかイケテない。
そうこうするうちに、二人とも戻ってきてしまった。私がおかしな絵を書いて困っている姿をみて、参考にと写真や子供用試作のヘッドを持ってきてくれた。
それでも筆は進まない…。
エスビョンが「例えばね、こんな風に…」と、ササッと絵を描いた。いい感じ!
という訳で、一番上に桜を入れるというアイデア以外は、エスビョンがデザイン。ラッキー!
写真6:さっそく、とりかかります。当たり前だけどエスビョンは、ものすごくさばけていて、木にあっという間にデザインを書いてく。
ヘルプラインをさっと書き、デジタル・メジャーで左右対称を測り確認。
まずは、電動糸鋸で直線でざっと切り落とす。
曲線部分は全て手(ナイフで)。
次にドリルで穴を開けた中央に手動糸鋸をいれカット。再び手で整える。
ナイフの使い方を見ていると芸術もの。それもあっという間。私がやったら丸々1日か二日かかるだろうと言われた。いーや、多分一週間はかかると思う。
すると、再び来客が。お客さんで来ているクリステルは有名なギター職人なので、来ているのを知って作りかけのギターを見せに来た二人組み。
エスビョンの家にいると本当に電話と来客が多い。
先週も来客中に、故エリック・サルストレム作のニッケルハルパを売りたいのでその前に状態を見て欲しいと、夫婦がやってきた。(ちなみに状態はよかったけど、エリック・サルストレム特有の問題を持つ楽器で、修理が必要だった)
今日は自転車だから暗くなる前に帰ろうと思ったら。雨が降り出した。
エスビョンが送ってく、というので再び甘えることに。それにしても、そろそろおいとましないと…と思っていたら。エスビョン、「あ、そうそう。今日はこれを見なきゃ!」と、テレビを見始めてしまった。
先々週?ニクラスが出たMelodifestivalという音楽番組。勝ち抜き戦のファイナルで、これで1位(視聴者による電話投票)になると、ユーロ・ヴィジョンとかいうヨーロッパ大会に出場できるらしい。
それから、夕飯も食べていないことを思い出し、パンと紅茶にバターとチーズでやっと一息。
結局、帰りついたのは23時すぎ。疲れたー!



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