マグヌスは病気


今日は、マグヌス・グスタフソン(Magnus Gustafsson)をゲスト講師に再び迎えて2回目の「ポルスカの歴史」の授業…のはずだった。
マグヌスは、うちの学校に来ることが決まると途端に病気になる。
去年もドタキャンだったらしい。そして今回も。
「lung(肺)の調子が…」と聞いた。たいしたことなければいいけど。

急遽、ディッテによる「ポルスカの地方による特色」という授業に。

ディッテによると、地方による分類ではポルスカは2種類だという意見。
1、8部音符のポルスカ(Åttondelspolskor)
基本的に3連符リズムのポルスカ。
この分類に当てはまる曲は、3連符の曲じゃなくてもこのリズムに置き換えることができる。
2、16分音符のポルスカ(Sextondelspolskor)
16分音符の曲じゃなくても(8部音符のメヌエットでも)、例えば伴奏で16音符のリズムが使える曲もここに入る。
これは、前回のマグヌスによる歴史的、音楽的分類とは異なる。

今回、なるほどと思ったのは、スモーランド地方のポルスカについて。
この地方のポルスカは半分以上が生き残れなかったらしい(伝承音楽の形で)。
なので、大半がペッレ・ビョンレート(ヨハンとデュオのCDも出している) による、昔に書き記されたノートブックからのリバイバルだというのだ。
それで納得。
スモーランド地方ってやたらノートブックの話ばかりだなと思っていた。

そして、Östergötland地方のポルスカを聞いた。
これはスモーランド地方と同じタイプのポルスカでビートが均等。でも、3拍子の曲の一箇所に4拍子が混ざっている。
曲の最後の変拍子ならよくあるけど。これは曲のど真ん中。
でも、ビートが均等だからもう一拍増えても演奏にもダンスにも何の支障もない。
それで、「この辺りの地方の人は、拍を数えることができない」とよくからかわれるそう。
拍が支障のない例として、ウップランド地方にあるマーチを例にあげていた。これは馬のマーチで3拍子(普通、マーチは2拍子)。
ビートが均等なので問題ないのだ。
第一、2拍でも3拍でもどうせ馬はカウントできないから、とディッテ。
納得。

授業では、スウェーデン全土に及ぶ30数曲を分類し地図で表してCDも用意していた。

すると、掃除機の音がゴーゴーとうるさい。
ふとドアの向こうを見ると、校長のミッケが掃除機をかけていた。
掃除担当スタッフが病気で1週間以上休んでいるのだ。
夕食の食器も今は自分達で片付けている。それでブチきれた数人が昨日、校長に直談判した。
「別の人を雇うなり、対策を考えるべき!自分達はお金を払っているんだから、食器を毎回洗ったことに対するお金も戻すべき!」と。
私はそんなこと恐ろしくて言えない。
けど、校長はすんなり納得。
それで、今朝から校長を筆頭に先生達もお掃除という訳。
食器を自分達で洗った分の返金も考えていると言っていた。

話を戻して、私の以前からまだ解決しないスレン(グ)ポルスカ(Slängpolska)とはなんぞや?という質問をもう一度ディッテにぶつけてみた。
すると、とても複雑で地雷のような言葉なのだと説明してくれた。
、スレンポルスカは、元来「その場で踊っていた頃の名称」だという。
(今は、「その場」ではなくワルツのようにターンしながら進む)
なので、北部のヴェステルボッテン地方でポルスカのリバイバル運動があり、スレンポルスカと名づけたのは元来の意味から。
南部のスレンポルスカとは何の関連もない。
、それから、言葉の持つ意味からスレンポルスカと呼ぶ人がいる。
スレンポルスカのスレング(スレンガ)は「投げる」という意味があり、例えば、ウップランド地方のボンドポルスカ(女性がジャンプし、見た目には女性を投げているよう?)をスレンポルスカと呼ぶ人がいる。(また、1であげたヴェステルボッテンのダンスも女性を投げるタイプなので、2の理由もありえる)
、南部でスレンポルスカと呼ばれるポルスカがあり、それに合わせて踊るダンスの名称として独り歩きしている。(そのダンスが踊れそうなら、何でもスレンポルスカと呼んでしまう)
要するに、スレンポルスカの定義付けは難しいということ。

今日は、久々に外を歩いた。写真はすっかり雪が解けた様子。
夕方歩いていてふと思い出した。今日はトボトシュダグ(木曜の夜、学校である音楽イベント)の日。
私がお茶や椅子の準備を担当する日だ。すっかり忘れていた。慌てて戻ると、他の担当の友人達がやっていてくれた。

写真右上:今日の演奏者のバイオリン・ケース。絵が美しい。
写真右下:トボトシュダグの様子。今日はバックから写してみました。
写真左下:ギターはうちの学校の校長。

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