アンデシュ・ノールッデ


今日は特別講師アンデシュ・ノールッデ(Anders Norudde)がヴェルムランド(Värmland)からやってきた。

彼はソロ活動でも多才なミュージシャンだけど、さらにヘドニンガルナ(Hedningarna)の人とい言えば、
あの人!と言う人も多いでしょう。

ヘドニンガルナ(Hedningarna)は、曲はトラッドベースにかなりラディカルなアレンジを加える斬新なバンド。
有名なので名前は知っていたけど、今日CD(ベスト盤)を買って初めて聞いた。
ガルマルナというバンドと似た方向性で、表現しようとするものはどちらかというと
ロック、トランス系、ダークな感じで、中世ものが好きな人にもぴったりくる。
ただ私の個人的な感想としては、演奏は良いけどボーカルの歌い方が残念ながら好みではない。
とはいえ、ヘドニンガルナはスウェーデン・グラミー受賞やノミネートを何度もしている人気の実力バンドだ。

アンデシュは、これ以外にソロでの音楽活動も幅広い。
今日は、ソロCDを3種類持ってきていたのでGIGAレーベルの2枚を購入。
バイオリン職人でもあり、製作と音楽活動は半々の割合でやっているそう。

こなす楽器は写真の通り、ムーラハルパ(moraharpa)、スウェーデンのバグパイプ柳笛バイオリンと多岐に渡る。
写真右下の柳笛は2本同時に吹いてます。フラジオレットで高音をだせ、いい音色。

スウェーデンのバグパイプは、聞き比べたことがないけど、こんな3m側とかで聞いたのは初めてだったので、
印象としてはイリアン・パイプほど大きな音がしないなと思った。
ムーラハルパと同じ程度の音量だったので、他の楽器とあわせやすそう。
それに袋は空気を入れると膨らむけど普段はぺしゃんこ。笛の部分は組み立て。
ちっちゃな巾着に一式いれていて、さっと組み立てたら出来上がり。
コンパクト。

今日はニッケルハルパの学校だからと意識してか?ムーラハルパを4タイプ持ってきてくれた。
チューニングによって使い分けたり、弦が多かったり少なかったり、ベースだったりする。アンデシュによる改造。
弓は古い指で毛を握るタイプのもので、ガツガツっと荒っぽく弾く。
自ら「toy harpa(おもちゃのハルパ)だよ」と言っていた。

ちなみにムーラハルパについて
以前私は間違ったことをブログに書いたかもしれない。というのも勘違いしていたことを数ヶ月前知ったので。
ムーラ(mora)で発見されたと思っていたけど、エルブダーレン(Älvdalen)です。
ムーラに保存されているという理由だけでこの名前がついたそう。

定説では最古の現存するニッケルハルパ(15~6世紀だったかな?)とされている。
最近の研究では、古い教会を壊した際の木で作ったため、調査結果、古いとされてしまったという説が。
実際に作られたのは16~7世紀?(これまたウロ覚えでスミマセン)の可能性がある。
また、この説を唱えるPer-ulfはさらに、ドイツの文献からのコピーであり(つまり本を見て作ってみただけ)、歴史的にもその地域と関係がないと言う。
確かに、寸法入りのその文献の絵はまるでうり二つで、測ったかのようにサイズまで同じだ。
だからウップランド地方のニッケルハルパの伝統とは何の関連性もないという意見なのだが、
定説というのは根強いものでなかなか一般に浸透しにくいでしょう。
また反対する人は証拠不十分と言うので、さらに強固な証拠があれば今後、覆されるかも。

さて、話を元に戻して、アンデシュ、次々と楽器を持ちかえては色んな曲を教えてくれた。
一見こわそうに見えたけど、素朴な感じの人でユーモアもたっぷり。
今日はベルムランド地方の曲を中心に教えてくれたけど、同じくベルムランド地方の有名フィドラー、マッツ・ベリルンド(Mats Berglund)とは全く違った感じ。
マッツはノルウェー寄りの軽快なダンス曲をよく弾く。
アンデシュは、ダークで重い曲が多い。

そして最後は恒例の録音タイム。
trollstämning(トロール・チューニング)と呼ぶA-E-A-Cissのチューニングで一曲弾いてくれた(バイオリン)。
トロールとはそう、あの伝説上の巨人というか怪物のトロールだ。
スウェーデンには他にもこうしたネッケン(水の精で悪魔をさすことも9/20参照)のチューニングなど変わったものが時々ある。

アンデシュ、おつかれー!
車で帰って行きました。

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