SNSで静かにしているので静かな日々を過ごしていると思われるかもしれませんが、狂ったような日々を過ごしています!そして、それにも関わらず、猫を飼い始めてしまいました。(ほんとは犬派なんですけどね)
ずっと猫を飼うなら赤い毛でグリーンか、ブルーの目がいいなと思っていました。赤毛ではないけど目はブルーグレー。朝が特にきれいな色で、目を見つめては「ほほーう」と感心しています。
さて、今日はふと思いついたこの話題。曲のタイトルから考えてみる。
「Himlens polska」という伝承曲があります。調べると、フィンランドの伝統曲とでます。
フィンランドのフォーク(伝統曲)はスウェーデンとは随分と曲調が違うのですが、たまに似た雰囲気だなと思って伝承地域を見ると、歴史的にスウェーデン語圏だったりします。
そういうケースでは、地域名もスウェーデン語とフィンランド語の両方をよく見かけます。フィンランドのTurk(トゥルク)は、スウェーデン語名はÅbo(オーボ)です。
他には曲名でよく出てくるフィンランドの地名「Pohjanmaaプフヤンマー」は、スウェーデン語で「Österbottenオステルボッテン」、英語では「Ostrobothniaオストロボスニア」です。あー、わかりにくい。
フィンランドに行く際に空港名で迷ったことがある方もいるのでは?フィンエアでストックホルムからHelsinkiヘルシンキへ向かうと、Helsingforsヘルシンフォシュ行きのフライトという表示です。
さて、冒頭の曲ですが、スウェーデンの伝承曲のような雰囲気ですが、フィンランドのÅboの伝承曲(つまりTurkの伝承曲)と言われる曲です。曲の引用として、A.F.Stare (Adol Fredrik Stare 1787-1810)とあり、それはスウェーデン人学生です。フィンランドのオーボ(つまりトゥルク)に1806-1808年の間、留学している間に書き留めた曲で、しかも帰国の際に持って帰り忘れたという…持ち帰り忘れたそのノートブックは、今もオーボ(トゥルク)のシベリウス博物館にあります。取り戻せなかったのは、帰国後2年で亡くなってしまったからかも。
また、その楽譜には本人が「Himlens polska」ではなく、「Hin Håles polska」というタイトルを書いています。
Hin Håleとは「悪魔」を指すことばです。縁起でもないから直接「悪魔」と言わず婉曲してそれを指す語(noaord)というものです。
「Himlens(天国、空) polska」というネーミングで演奏する人がいますが、なぜタイトルが変わったのかはわかりません。
ともかく、こんな美しいメロディなのに「悪魔」とはなぜ?何か逸話があるのか?ぐいぐい興味がひかれますよね。ですが、スウェーデンの伝承曲に慣れていると「たぶん」という推測の域を出ませんが、ある程度想像できます。
スウェーデンでは、「djävul(悪魔)のポルスカ」と呼ばれる曲がいくつかあります。「näcken(ネッケン)のポルスカ」もよくあります。(ネッケンはフィドルが上手くて人を殺したりする水の精)
こうした邪悪そうな精霊や悪魔の名前がついた曲には共通点があります。
ーメロディが音階、スケールのような動きをする。(そうでない有名曲が一つありますが、作曲された歌の曲なのでそれは例外)
ーチューニングも変えて響き最優先することも。結果、響きがすこし不思議になる。
ー似た話がある。「森で遭遇して魂と引き換えにこの曲を習った」「森でネッケンが弾いていた曲」など。
結局のところ「Hin Håles polska」の名前の由来は不明ですが、Stareがスケールの動きと響きでネッケン系の曲と同タイプと思ったのかも。
ただ、忘れてはいけないのは、これはポルスカ(ダンス曲)という点です。
美しいのでゆったり弾きたくなりますが、ダンスのテンポということです。
また、有名曲の「Farmors brudpolska(おばあちゃんの結婚式のポルスカ)」のタイトルの意味を考えて沼にはまる方が時々いるのを思い出します。
スウェーデンの伝承曲に慣れていると、おばあちゃんが結婚した時?とは考えません。「誰それが弾いていた〇〇」という曲名が多いため「伝統音楽奏者のおばあちゃんが村の結婚式でよく弾いていた曲」なんだろうな、と想像する訳です。
ただ、曲名に慣れていると容易に想像できても、「常に例外がある」という考えも大事。慣例に引きずられて凝り固まらないようにしないとな、とも思います。
※もう少しStareについて知りたい方は、Södermanlands Spelmansförbundに詳細があります。



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